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見える風景は人それぞれ|緑黄色社会『Landscape』レビュー

本日レビューするのはこちらの楽曲。

1月26日に発売された緑黄色社会の「Actor」から、涼しげで軽快なメロディが印象的な一曲です。リョクシャカはここ数年でメディア露出がめちゃくちゃ増えて、今最も勢いのあるバンドといっても過言ではないと思います。この「Actor」も例外ではなく、収録14曲のうち8曲がタイアップ付きという活躍っぷり。確かに街中やテレビCMでもVo.長屋さんの声をよく耳にする気がしますよね。

(今回紹介する曲はスズキの「ソリオ バンディッド」のCM曲になっています。乗りた~い笑)

『Landscape』はそんなアルバムの13曲目(当たり前のようにタイアップ。笑)で、エンディングのしっとりとしたバラード前にアップテンポな曲で心を温めてくれます。聴いてるとつい耳馴染みの良いメロディに耳を持ってかれそうになるんですが、実はこの曲、歌詞が素晴らしく良い…!

Landscape(=風景)とタイトルにもある通り、風景や景色といった言葉を織り交ぜながら、誰かの大切な人への感情を見事に歌い上げています。

あれこれ探してきた 切り取って残してきた
溝に咲いた花 君はファインダーから 僕はとなりから緑黄色社会『Landscape』, Lyrics:小林壱誓

歌い出しのフレーズからすでに「君と僕」の暖かな関係性が感じられますよね。曲全体を通して、恋愛に限らず聴く人それぞれの大切な存在に置き換えられる歌詞になっていてとてもいいです!

そして中でも注目すべきは2番サビの歌い出し。

僕の盲点は 君の焦点だ だから君に惹かれたこと緑黄色社会『Landscape』, Lyrics:小林壱誓

このフレーズめちゃくちゃ良くないですか??

恋愛でも友情でもよく言うじゃないですか。「自分にないものを持っている人に惹かれる」って。「僕」が気付かない部分が、実は「君」にとってはものすごく大事なことだったりするし、その違いを個性として認め合うことで初めて両者の関係性を深めることができますよね。

それを「盲点」と「焦点」の対比で、それも『Landscape』っていう曲の中で表現しようと思うセンスが脱帽。帽子何着あっても足りまセン。リョクシャカのフィルターを通すと、違いを認め合う大切さがこんな素晴らしいフレーズになるのかと唸りました。個人的にはここ数年で聴いた歌詞の中で一番感動しました

リョクシャカはメンバー全員が作詞・作曲できるんですが、誰がつくってもこの曲と同じくらいキャッチーで奥が深い曲が出来上がるのが本当にすごい。もはや末恐ろしいレベル。気になった方は「Actor」ぜひ全曲聴いてみてください。リョクシャカの計り知れないポテンシャルを分かっていただけると思いますよ!

それではまた!